くろふねは読書の類が嫌いなので、あまり本を読むことはないのですが、せっかく読書の秋なので読んで見ました(いや、まだ読みかけだけど)。
で、あまり難しい本を読むのも精神的につらいので、比較的簡単な本にして見ました。
ということでくろふねがチョイスしたのは・・・これです。
山川出版社の「詳説日本史 改訂版/日本史B」です。
学生の方には教科書が「読みやすい」ということがわからないと思いますが、社会人になると基本勉強は専門書ですし、こんなにわかりやすくは書いていません。
それに値段795円とすごく安いです。
それでいて、詳細にまでは書いてないのですが、日本史を古代から近世までまとめてあるんです。日本史の概要を知るにはベストだと思いますよ。
「更新世」と「完新世」
くろふね的にまずしょっぱなから驚きました。
なんぞや?
読んでいくと1万年を境にそれ以前の258万年前の氷河時代を更新世、1万年以降の温暖な時代が完新世であると。
私が学生の時は更新世を「洪積世」、完新世を「沖積世」と習ったんですが、用語的に変わったんですね。
いや、用語そのものが変わったのか、ニアイコールなのか、詳細に勉強しなかった身としてはわかりませんが。
乙巳の変
それと中大兄皇子と中臣鎌足、蘇我倉山田石川麻呂らが蘇我入鹿を殺害し、蘇我蝦夷を急襲する事件を「乙巳の変」という用語に統一されてるようですね。
くろふねが学生の頃は蘇我氏急襲〜改新の詔発令され、諸改革が行われたことを含めて「大化の改新」と呼ばれていたんですよ。
ですから蘇我氏を急襲すること自体も「大化の改新」と呼ばれていたんですね。それがどうにも府に落ちなくて・・・
くろふね的には正しく改められてよかったです。
そうそう、ふと思いだした!
年号の早覚えで、大化の改新(当時は乙巳の変からなんで645年)の覚え方が
「無事故(645)で終わった大化の改新」
というのがあったんです。
当時は乙巳の変を含めて大化の改新だったんですよ。人が死んでるのに「無事故」はあんまりじゃないの?と思うことがよくありました。
過去の日本史も変わっている!!
あと、この教科書的には書かれていないのですが、日本史はくろふねが学んだ時代から少し変わってるんですよ。
鎌倉時代は1185年から。要は源頼朝が征夷大将軍に任じられて幕府を開くことよりも、守護・地頭を置き実質支配体制が整ったことが重要視されているんだと思います。
我々がよく見た神護寺の源頼朝の絵、現在は教科書に載っていないはずです。足利尊氏の弟、足利直義の可能性が出てきたため。
同様によく見た絵で騎馬に乗った足利尊氏の絵、これも高師直の可能性がでてきたので現在は教科書に載っていないはず。
こんな感じで、過去のことでありながら研究によって日本史というものは少しずつ変わってきてます。
せっかく秋なので読書で日本史に触れてみてはどうでしょうか。